「もう、何でそんな泣きそうなの?」
今度は私が朔太郎を抱きしめた。
恋人だったり、友達だったり、弟だったり、朔太郎は私の最高のパートナーだ。
でも、お兄ちゃんはない気がする。それだけ、朔太郎は母性本能をくすぐる魅力に満ち溢れていた。
「俺の気持ちは置いてきぼりかよ…」
朔太郎は拗ねている。そして、そんな朔太郎は本当に可愛い。私達は、きっと、昔も今もお互いが好きでたまらない。
「晴美が、あいつのせいで大けがして、俺のこの煮えたぎる怒りはどうすればいい?
俺は晴美を傷つける奴は絶対に許さない。
それは今に始まった事じゃないだろ?
そんなの、晴美が一番知ってる。
何なんだ? その友和って野郎。
晴美に嘘ついて、ケガまでさせて、それで、ゴメン、そういうつもりはなかったんだって、涼しい顔で言ってくるに違いないよ。
それで、晴美はそんなあいつにまたコロッと騙されるんだ。
そんなの目に見えてるよ…」
朔太郎の吐息が私の首元をくすぐる。



