溺愛フレグランス



私は石田さんと美味しい料理を堪能する。そして、石田さんはお店の人に頼んで私の好みのカクテルを用意してくれていた。

「美味しい…」

マンゴージュースがベースの甘いトロリとしたカクテルだった。
あまりの美味しさに、私はあっという間に飲んでしまう。

「晴美ちゃん、マンゴー好きだもんね。
良かった~ 気に入ってもらえて」

石田さんはすごく嬉しそう。
私は石田さんのプーさんみたいなオーラに少しだけ癒されていた。
昨夜、友和さんから聞かされた衝撃的な真実の記憶が、今では完璧に私の脳裏に戻っている。その苦しさは、頭だけじゃなく私の心も追い詰めた。
そんな記憶を忘れてしまいたい。
私は調子に乗ってそのカクテルのおかわりをする。料理も次から次へと平らげた。考えてみれば、昨夜も今朝も何も口にしていなかった。

「ちょっと調子に乗り過ぎじゃない?」

テーブルに戻ってきた朔太郎は、最悪に機嫌の悪い顔をして私からグラスを取り上げた。

「昨日、麻酔して手術したんだろ?
あんまりアルコールはよくないって思うけど」

確かに甘いカクテルのせいでちょっとだけ頭痛がしている。私は朔太郎の言葉にすぐに反省した。
このメンバーの前で酔っぱらうなんて、何があっても避けなければならない。