「なんですかだって〜」

「カワイイね〜、やっぱり高校生は」

そして、私は今起きていることにやっと気づいた。これはヤバい目に合っているとこだって。気づいた時は遅く、男の人が私の腕を勢いよく掴んできた。

すると

ーーガッ!

と腕を掴んできた人が離れたと思ったら目の前で倒れた。

私は恐る恐る、見上げた。

「大丈夫??」

「は、はい…」

「誉ちゃんはカワイイからね。ストーカーしてて良かったー!」

「…?はい??ストーカー??」

「俺、鈴原 陽(すずはら はる)2年なんだけど、知ってる??」

「し、知りません」

「そなの!?俺を知らない??…それはまずいな。俺はもうキミの王子だって噂流したんだけど…」

え!…私は先輩の言っていることがなんなのかすぐに理解出来なかった。
私の…王子?…噂?そんなの…知らない。