「んん〜もう朝か。」


そう言って目を開けたら、知らない女の子が立っていた。
初めに思ったのは、えっ?だった。

知らない女の子。肩下まで伸びた髪。茶色のローファーにチェックのスカート。

これは、これは、完全に…!

転生ってやつだ…!

と、思ったのも束の間。
よく考えたら私は事故にもあってないし、
泣きながら眠りについた訳でもない。
いじめられてもないし、
ましてやいじめたなんてことも一切ない。
じゃあ…これは何?夢なのかもしれない。
でも、体は動かせるし、生きている感覚もある。
「大丈夫?いくら初日だからって、遅刻は許されないと思うよ…?」
耳元で聞こえた声に、はっと我に返った。
「だ、大丈夫だよ?ほら!」
と言って、ぐるぐる腕を回したり、
筋肉自慢の人みたいなポーズをしたりした。
「えぇ…頭の支障?」
と、冷静に返されてしまったけど。