オ・ランタンの花嫁

リオンの作ってくれるご飯はやっぱりおいしい!あっという間にオムライスたちは胃袋の中へ消えていく。

「ごちそうさまでした!」

あたしが食べ終わるとリオンはまた指をパチンと鳴らす。すると、テーブルが一瞬で消えて音楽が鳴り響いた。

「ん?この音楽は何?」

「僕と踊ってくれませんか?」

首を傾げるあたしの前で、リオンはペコリとお辞儀をする。ん?これってシンデレラの舞踏会のシーンであったようなダンスを踊れってこと?

リオンの魔法のおかげか、食べたばかりだけどお腹は苦しくない。でも、でもねーーー。

「リオン、あたし、ダンスなんて踊ったことがないんだ。だから踊れない」

「じゃあ僕がエスコートするわ。体の力、全部抜いて僕に全部任せて?」

リオンに手を取られ、腰を優しく支えられる。リオンが動き出したのであたしもゆっくりと動く。

ダンスなんて初めてだけど、リオンのエスコートが上手なためか難なく踊れてしまう。不思議……。