私はクラスに戻った。
そうだ、勇くんにお礼言わなきゃ、、、

「夢莉愛大丈夫?」

「うん、大丈夫、、って え?!」

「北人くんすごくフレンドリーで ね!」

「ゆりりん よろしくね ー」

芽育と北人くんはさっきの件でどうやら
仲良くなったみたいだ。
芽育が幸せそうで私も幸せ、、
じゃなくて 勇くんに お礼言わなきゃ!

「あ、あのさっきは ありがとう、」

「おう。」

勇くんが私の事覚えてるわけがないよね。
HRが始まり 勇くんを見つめていると
あっという間に昼休憩になっていた

「芽育ちょっと 御手洗行ってくるね!」

「うん!」

そう言って トイレへ向かうと

「ねえ!あんたが佐々木夢莉愛?」

「はい、そうですけど、、」

そこには 青色の名札 3年生 3人と
赤色の名札 2年生 2人が立っていた。

「あんた勇征くんに気づいてもらうためにわざとこけたんだって? お姫様抱っこ?ふざけないで?」

そう言われ突き飛ばされてしまった。

「あーらごめんなさい 当たっちゃった」

私のハンカチ 大切なハンカチがない、、
周りを見渡すと 少し遠いところに
ハンカチがある
手を伸ばしたが届かなかった

「やだー 気づかなくて踏んじゃった」

「大切なんです!返して!」
泣きながら訴えたが そのハンカチを
近くのゴミ箱に捨てられてしまった。
朝の足首の痛みもあり 動けない。

「おい、何してんだよ」

「勇征くん!この子前見て歩いてなくてぶつかってきたのよー!それにしてもやっぱり実物は本当にかっこいい あの、、」

「おい、立てるか?」

「大丈夫!大丈夫だよ!」
到底立てそうに無いが これ以上
文句言われたくなくて強がってみた

「え?ちょ!勇くん!」
またまた私はお姫様抱っこされていた。

「勇くん!本当に大丈夫だよ!私 あの
大切なものあるから 取らなきゃで!」

「どこにあんだよそれ」

「あ、あのゴミ箱、、」

「このハンカチか?」

「う、うん」

「これ、、、いいや先に保健室行くぞ」

「私勇くんに助けてもらうの三回目だ。」

「お前もしかして10年前のパーティー」

「え、勇くん覚えてたんだ、、」

「あ、いや、そのハンカチ、、」

「あ、ごめん。これ私 ちゃんと洗って返すね!ごめんなさい!!!」

「いいよ、それやるよ」

「本当? ありがとう! 宝物にする!」