【完】溺愛したい子は桜鬼と呼ばれる風紀委員長でした

昨日の私はどうかしてたわ。北川くんに抱きしめられても抵抗しないなんて。きっと停学で疲れていたのね。

北川くんといて落ち着くなんて思った私は私じゃないわ。違う人よ。うん。絶対そう。

それより亀井さんと会長よ。

「みーちゃん。おはよう」

「き、北川くん。おはよう」

話しかけられるだけで動揺するなんて...。風邪を引いたのね。

「あれ?顔赤いよ。熱でもあるの?」

「少し風邪気味なだけよ。薬飲んで寝れば治るわ」

「疲れが出たのかな。ゆっくり休んでね」

「ええ。私のことより亀井さんと会長よ」

「昨日は大変だったからね。亀井さんもすぐ帰っちゃったし。会長は床に座ったまま動かなかったし」

「大人しい亀井さんがあんなにハッキリ物事を言ったらああなるわよ。私も驚いたわ」

「俺はみーちゃんの方が怖かったけどね...」

「何か言った?」

「なんでもない」

「カバンを置いたら生徒会室に行くわ。北川くんも来る?」

「俺は亀井さんのところに行くよ」

「その方がいいわよ。頼んだわよ」

「うん」