教室を出た美優は下を向きながら走った。悲しみに耐えられなくなったいた。美優の心は限界だった。

もう嫌。恋なんて辛いだけ。私はもう、後には戻れない。

「うぅ...」

ドン

「キャッ!」

「月子大丈夫か?!おい、前方不注意だぞ!...桜井!」

「桜井さん?」

「月子さん...。うぅ...もう嫌。恋なんて嫌。私は一体どうしたらいいのよ。私がこんなだから北川くんを怒らせて...」

「桜井さん...。ユウくん先に帰ってて。私は桜井さんと帰るから」

「分かった。遅くなるようなら連絡しろ。二人とも送ってやる。桜井。お前はこれからどうしたいのか月子と考えろ。俺なら北川を風紀委員から外すなんて容易い事だ」

北川くんを風紀委員から外す。そんなこと私に出来るのかしら...。