「はぁ、はぁ、」



私、蘭は只今走っています。


なんでこんなことになったかというと、


遡ること少し前。


私は父母とTVのチャンネル権を巡り、熱い闘いを繰り広げていました。


ついに私が負け、あの小さな自宅から


逃げ出したのです。


戻る気など更々にない。


だって、二時間経っても電話メール一本一通ないのですから。


改めて、『愛されてない』んだなぁと自覚した。