「んん…!」
昴の掛けていた眼鏡がこつんと鼻先に当たって、やっと唇を離してくれた。
心臓はありえない速さで時を刻んでいる。
体がジンジンと痺れて、熱い。 ただキスをされただけなのに。 こんな情熱的なキスをされるの、初めてだ。
「す、すば…る…
な、なにする…」
「そんな顔をするなよ。可愛すぎじゃん。」
低い声が、耳元を掠める。
眼鏡を取って、テーブルに置くと私の着ていたスウェットに手をかける。
止めてよ。そう言いかけた時は、既に脱がされた状態で、思わず下着を両手で押さえる。
「可愛いね、ピンクのブラ。」
べ、べ、べ、別に今日昴とこういう事がしたくって下着を新調した訳じゃない。
まさかこのレースのピンクの下着を、わざわざ買いに行った訳じゃない!
これじゃあまるで期待しているみたいじゃないか。 昴の長い指が器用に動いて、ブラのホックに手がかかる。
「ひゃッ…!」
「もっと見ておきたいけれど、そんな可愛い声出されちゃもう我慢出来ないよ。」
ホックが外されたのと同時に、昴の舌先が首筋を蠢く。
全身に鳥肌が立っていって、びくりと体が反応する。 ちょっと…!ここソファーよ?!
それに今日はそんなつもりで来たわけじゃないわ!



