【完】イミテーション・シンデレラ


「俺、あいつ嫌いなんだよ…。」

ぼそりと呟く。
分かる。私もいけ好かない女だとは思う。
真央、高飛車な女が1番嫌いだものね。

「こんな事なら、お前が相手の方がまだマシだ…」

「私は嫌よッ!何で初めて着るウェディングドレスの相手役が真央なのよッ!」

「はぁ?なんだ、お前この間まで真央真央俺につきまとってたくせに」

「女ごころは時として残酷なのよ。
私だって言いたい事は沢山あるわ…」

昴と一緒にランウェイ歩けたらいいな。 そんな夢は粉々に砕け散った。

私の相手役は、LUNAの一条類くんだった。 類くんに問題はない。LUNAは実力もあるアイドルグループだし、彼はその中でも容姿が1番優れている。

アイドルながらモデル業もこなし、ドラマや映画、俳優業にも積極的で彼の所属事務所が彼を売り出したいのは明らかだ。

そんな人が相手役。文句はないけれど

どうして昴の相手役が梨々花なの?!