「今度昴の好きな物何でも買ってあげるから!」

「だからいいって。岬が居てくれるなら、何もいらないよ。
岬、大好き。」

それはまるでドラマの様な台詞。 現実でこんな事を言う男がいるなんて。

ちょっぴり身を屈め、昴は私の頬に優しく触れる。 涙をきゅっと拭って、唇を重ね合わせた。

…やっぱりここが個室で良かった。 周りを気にせずにキスも出来る。 甘い口づけと幸せに包まれて、頭がくらくらする。

バックにはクリスマスイルミネーションと、夢の様な海に浮かぶ冬の花火。


ねぇ、昴ずっと一緒に居て欲しい。 勘違いして、ひとりで空回りしちゃって遠回りばかりした恋だけど

ずっと大切にする。 だから昴もこんな私に、ずっと飽きないでね? 素直になれなくって、意地ばかり張ってしまうけれどずっと好きでいてね?



アイドルになるという事。 ひとつの夢は叶った。
でももうひとつ夢があるの。 お嫁さんになる事。
そして今日新しい夢が出来た。 昴のお嫁さんになりたい。誰でもない。昴のお嫁さんがいい――。