【完】イミテーション・シンデレラ


「ちょっ!あんた人の話聞いてた?!」

「こっちはマジでムカついてるんだけど。 何を俺が居るのに類くんとあんな写真撮られてるの?」

「俺が居るのに?」

「あんな記事嘘ばっかりでしょ。 それでもすっごくショックだったんだから…。
大体俺と岬がどんな写真撮られようがそれは嘘じゃないんだから、いいじゃん。
類くんと噂になるくらいなら、さっさと公表しとくべきだった。 そしたらあらぬ誤解も生む事なかったし」

ショックだった…? 嘘じゃない? 公表?
私には昴が何を言っているのか理解出来なかった。

「昴、何を言ってるの?」

「どうして岬は俺の彼女なのに、類くんと番号交換したり、共演者以上に仲良くしようとするの?
一緒に飲みにいったりさ。 そんなに俺を怒らせたいの?」

「はぁ?!」

昴の方こそ、一体何を言っているの?
私が昴の彼女?一体いつからそんな話になってるの?!

「それに真央とも必要以上に仲良いし…すっげぇ褒めるし。
確かに真央は才能あるけど…それじゃあまだ…真央に未練があるみたいじゃん…。
そういうの見てると、すっごく悲しくなるし悔しくなる…。 俺ばっかり岬が好きみたいじゃん…。

ああ、こんな事口にして…かっこ悪ぃ…」