【新説】犬鳴村

「おお、いたいた」
亮治は賢治の頬を平手で何度か叩くも反応することはなく、かろうじて息をしている感じだった。


  ーー啓子…必ず帰るから…


その賢治の様子は洋二たちに言われてのことだった。


  ーーいいか、亮治さんや孝夫さんが戻ってきたら
    死んだようにしてろ。
    そうすりゃ解放してもらえっからさ。いいな。

  ーーうん…絶対に帰してよ…


しばらくして焚き火の用意を済ませた洋二たちが亮治を呼びに来た。