都市伝説にはまだまだ他にも以下のようなものもある。


(1)トンネルの前には

ーー『白いセダンは迂回してください』

という看板があるらしい。これは実際に見たことがあるので『らしい』ではない。確かに私が見た時にはあった。

(2)入り口から少し離れたところに広場があり、腐食してボロボロになった白いセダンが置いてある。またその先にある小さな山小屋風の小屋には人の死骸が山積みにされている。



(3)この村は日本の行政記録や地図から完全に抹消されている。

(4)村の入り口には
『この先、日本国憲法は適用しません』という看板がある。



(5)江戸時代以前より厳しい差別を受けてきたため、村人は外部との交流を一切(いっさい)(こば)み自給自足の生活をしており、近親交配(きんしんこうはい)が続いていた。

(6)旧道の犬鳴トンネルにはその手前の広場の前に柵があり、それを乗り越えたところに紐と缶を使った仕掛けが(ほどこ)されていて、それに引っかかってしまうとけたたましいほどの缶がぶつかり合う音が鳴り響く。

そしてそれを聞きつけた村人たちが(おの)を持って駆けつける。村人たちは恐ろしく足が速い。

(7)峠から降りたところのコンビニの近くにある公衆電話から警察へは繋がらない。

ーーなどと無数とも思える数の『都市伝説』が他にもある。

 これは半分ノンフィクションである。半分は現実に起こった話である。