「何年ぶりかのお。賢治!俺が学校クビになってからやけんもう3年かあ!?」
とその時はまだ(おだ)やかな雰囲気(ふんいき)で話していた。久しぶりの再会が二人をそうさせていたのだろう。


 そこに峠の下の方から2台のバイクが登ってきた。そのバイクは一目で暴走族のそれと分かるド派手な装飾が施こされていた。


 二台のバイクには二人が『ニケツ』で乗り、見た目的にはそれほどのヤンキーな感じではなくやや普通の少年も混じっているようにも見えた。


 そして賢治の車の前を(ふさ)ぐようにバイクを停めると4人はバイクを降りて近づいてきた。