『あー。イライラするわあ』 『おう…』 週末の店内はいつにも増して賑やかで、あちこちで楽しそうな酔っ払い達の声が聞こえる。 そして私もその酔っ払いのうちのひとりで。 まあ、全然楽しい酔っ払いでは無いけれど。 『まぢあり得ないよね?!』 『まー。とりあえず新しいビール頼むか?』 そう言って翔は私の返事を聞く前に、近くにいた店員さんを捕まえて追加のビールとメニューを注文をしている。