ひとしきり、二人で泣く。

泣いて。

泣いて泣いて泣いて。

涙が枯れる頃。

「…いこう」

ななみちゃんが手を引いた。

…すぐそばに、地上へと続く梯子が見えた。

恐らくは、機関本部へと続いている梯子。

…ななみちゃんはわかっている。

ここまで来たら、私達のやる事はひとつ。

小山田君がずっとこだわってきた、機関の壊滅。

それを私達二人でやり遂げるのだ。

小山田君がいないからって恐れてなんていられない。

彼の遺志を、私達二人で継ぐのだ。

「うん…行こう」

私達二人は梯子を登り始める。

一段一段、噛み締めるように。

そして、最上段の扉を開けた私達は。

「……!!」

驚きの光景を見る事になる。