プロジェクトの決起集会という名目で総勢21名での飲み会が会社近くの居酒屋を借り切って開かれた。
「『百年に一度のクリスマス伝説ツアー』が正式なプロジェクトとなり、今夜は心ゆくまで飲んで明日からより一層頑張るわよ!」
「それじゃ乾杯!」
チーフの発声で記念すべき最初の飲み会の幕は上がった。
基本、漁師の父親似で
お酒は強かったわたし。
それでも特別な感情があったのか
准のことがアタシを暴走させたのかは
分からないけどーーーー
ピッチも早く酔いの回りも早かった。
「冬ちゃん…大丈夫?あんま無茶飲みしたらダメだからね?」
とチーフもわたしの異常さを心配してくれていた。
周りが盛り上がっている中、アタシ一人が隅のベンチシートにもたれ意識を失いかけていた。
「亮!お前、何見てんのよ!未来はチーフに任せて、ほら!飲むよ。もしかして…アタシじゃ不満?」
「そんなことねえよ。しーちゃん今夜、怖くね?」
雫とツーショットで飲んでいた亮。