南の島のクリスマス(十年目のラブレター)

「怖い…その日が来るのが…」
「そんなことあったんだ。大丈夫、きっと彼は戻って来るよ。」


「…」
「それにはまず冬ちゃんが信じてあげなきゃ。」


わたしが顔を上げた時
「着きましたよーっ!チーフ!」
と茜ちゃんの声が響いた。


    とうとう着いちゃった…

   一歩一歩、覚悟を(うなが)しながら
    下の船室に戻り
     タラップ側の廊下に出ると
   港で手を振る一団があった。



     それは薫と杔。


 二人から少し離れたところにお父さんとお母さんが手を振っていた。