南の島のクリスマス(十年目のラブレター)

   ーー未来…俺のこと好きか?

   ーー俺、もう島にはおれんけど
   10年後のクリスマス、未来の27の誕生日。
    島の伝説の日…逢いに戻るから…
      そしたら結婚したい。

   ーー未来と…


   その准の想いをいっぱいつめた言葉に
   なぜか答えることができなかった。


ーーアタシだって大好きだし、准以外、何も()らない。


 そうホントの気持ちを伝えることもできないままフェリーは海の向こうで小さくなった。今日のような真っ青な空と海に吸い込まれるように消えた准。



 そんなことを考えているとすぐ隣に市川課長が手摺(てすり)に背をもたれタバコを吸っていた。