南の島のクリスマス(十年目のラブレター)

5分もすると微かに見えてくる島を指して
「冬ちゃーん!あれ?栗洲島って」
とわたしを手招きした。

   また思い出す苦い記憶。


   あれはーーーーーー
  高3になる前の春休みの最終日だった。
   准が島を出たのは。


准があの日、島から出ることになっていた。
   フェリーが出るのは11時。



 朝早くから起きていたのにご飯も食べずにただボーッと二階の部屋の窓に腰を下ろし窓から見える港に停泊しているフェリーを

    ーーーーただ眺めていた。