南の島のクリスマス(十年目のラブレター)

     ーーーーPM10:31


   ホテルのメインイベントも終わり、
    島の宿泊客以外の人たちは
    10:30の最終のフェリーで
      沖縄本島へ戻って行き、


さっきまでの喧騒《けんそう》が嘘のようにいつもの栗洲島が戻ってきた。


   式が終わってしばらくすると、
     薫と托は外は寒いからと、
  ホテルの中のゲーセンで遊ぶと言って
     どこかへ消えた。


   二人気になりたかったのかも知れないが…
     きっと私たち二人に
    気を遣《つか》ってくれたんだと思っていた。


   二人きりになった准とアタシは、
     ホテルの東側のデッキにもたれ、
   目の前から吹き出す色とりどりの
     噴水を見ながら話をする。





ーーそれでも…まだ手は繋いだまま…


アタシの手のひらも准の手のひらも寒さに関係なく汗ばんでいく。普通なら気になるとこだけど、その日は不思議と全然気にならなかった。