ひょっとしたらもう二度と准は戻ってこないのかも知れない…そんな不安と恐怖の中で夜が明けた。


    8日目
   12月24日
     クリスマスイブ


その日の天気はよくなくて、カーテンの向こうは空一面が差し込むはずの光を(さえぎ)っていて、


アタシの気持ちを代弁するかのような空模様。



   ––––准、戻ってくるよね?
   ––––今日、戻ってくるんだよね?
   ––––クリスマスイブだよ。



不安で不安で仕方ない。それでも准が戻ってきてくれると自分に言い聞かせて、タンスの中の洋服をチェックしていると…


突然ドアが開いた。


    薫、托…