准がまた横浜に戻って、あの『100年目のクリスマス伝説』までのカウントダウンの時計が進み始めた。


 島は普段の何十倍もの人で(にぎ)わい始め、村のあちこちがクリスマス一色に変わっていく。


 彼らはみんなホテルのオープニングセレモニーを準備する業者やそれを取材するマスコミ達も当然含まれてはいても…


島の人間にとっては初めての出来事に戸惑っていた。


 周りだけが華やかになっていくのに、
    アタシの心の中は
  緊張と不安と寂しさで悲鳴をあげていく。