結局、その夜は嵐が猛威をふるい、深夜11時に一旦、捜索は打ち切られた。
一晩中、詰所の中には溜息と泣き声と、嵐の風で揺らされる窓の音だけが響く中で朝を迎えた。
朝になると昨日の嵐はおさまり、それが嘘のように空は晴れ渡っていた。
それで日の出と同時に捜索が再開された。しかし高吉が生きて帰ることはなかった。
遺体さえ見つからないまま、それから一ヶ月続けられた捜索も打ち切られた。ただ人喰い渦の近くで高吉の船の名前が書かれた板が一枚見つかっただけだった。
一晩中、詰所の中には溜息と泣き声と、嵐の風で揺らされる窓の音だけが響く中で朝を迎えた。
朝になると昨日の嵐はおさまり、それが嘘のように空は晴れ渡っていた。
それで日の出と同時に捜索が再開された。しかし高吉が生きて帰ることはなかった。
遺体さえ見つからないまま、それから一ヶ月続けられた捜索も打ち切られた。ただ人喰い渦の近くで高吉の船の名前が書かれた板が一枚見つかっただけだった。