南の島のクリスマス(十年目のラブレター)

   呼び鈴を鳴らしても
    なかなか出てこないのも
    昔から当たり前のこと。


まあ栗洲島の当主の家だから無闇に広い。




母屋(おもや)以外にもいくつも家がある。



だからすぐに出てくることなんか、鼻っから期待もしてない。


自転車に腰掛け待つこと15分。ようやく薫が出て来た。


「なーんだ、未来か」
「なーんだはないでしょ!こっちは15分も待たされてさ。」


「携帯に電話すりゃいいのに。」
「あーね…文明の力?」
「そういう事。でもどしたん?」