南の島のクリスマス(十年目のラブレター)

「まだそれ履けんだ」
ちょっと小馬鹿にされた気がしてムキになってしまったアタシ。

「ちゃんと成長してるし!身長は3cm伸びたし、胸だって…!ただ足のサイズが変わってないだけだし!」


アタシの言葉に急に大人しくなった准。
「そっ…か。未来はそのままでいいよ。変わんないで。」

「なんでよ!アタシだって…」
「そのままの未来が好きなの!俺は!」
つい大声を出した俺に少し固まった未来。


「だから…変わるな。」


   准の言葉にまたときめく心と
     (うぶ)な女心。


「結構、潮引いたみたいだから…行く?」
「う…うん」


   准がアタシの手をとり、
   (かす)かに水平線から
    顔を出し始めた朝陽に照らされた
  海の中にできた道を歩いて恋岩に渡る。


    ふたり…手を繋いで…
     心の糸を繋いで…


「キャッ!冷た。」
「危ね!ちゃんと俺の手、掴んでろよ。」


 道の途中の岩の上を歩いてて足をすべらせ水溜りに落ちそうになったアタシを抱きしめた。


    ーー准…


「じゃないと…俺…消えちゃうかも…」
よくは聞こえなかった言葉。