「遠くに?」
「そう。」


「かも…。」
准はゆっくりと顔を上げ髪をかきあげ視線を遠くに向けた。その顔は今までに見たことのないような澄んだ顔をしてた。


「どこか行っちゃうの?」
「嘘!そんなことあるわけねえじゃん。いつまでも俺はこの島の人間だし、俺は俺のまま…未来と二人だから心配すんなって。」


アタシの顔をちょっと見て、また石を投げ始めた准。

「でも…クリスマス終わっちゃったら帰るんだよね。」
「…」


「准がいなくなったら…この島も寂しいだけになるじゃん。」