「あと1週間か…。」
「だね…。」


「降るかなあ…雪。」
「降るさ…俺が降らす。」


「えーっ!そんなことできる?」
「たぶん…。」


「うっそくさー…でも…降って欲しい。」
「俺も…。」


   二人を置き去りにしたまま過ぎていく。
    夜も更け、南の島とはいっても
      さすがに冷え込む。


「風邪引くよ。」
自分が来ていたカーキ色のジャケットをアタシの肩にかける准。


「そんないい…准が風邪ひいちゃう。」
「ばーか、ひかねえよ。」


「あったか〜…准の体温が伝わって来る。」
「だろ?俺の気持ちといっしょ。」


「うん…」
「こっち来たら?
「う…ん。」
准の肩にもたれると准の左手の指がアタシの右手の指に絡むと小さく震えた。