南の島のクリスマス(十年目のラブレター)

 次の日に行くことにしてその夜は早目に眠ろうとしても、また私を乗せた力ない手漕(てこ)ぎボートは夢の中の思い出の海に流されていく。



   ーーうん!言わない。
   ーーじゃ、アタシ…枝、拾ってくる。
   ーーかおるちゃん…アタシも行く!


     あの頃はホント無邪気で
   何でもが新鮮で楽しかったよね…准。

    あの頃にもう一度戻れたら…
  准、横浜に行かなくてもよくなるかな?


   そんな昔の思い出に(ひた)っていると
    また他の思い出が(よみがえ)ってくる。


 思い出の連鎖(れんさ)反応が始まるのはいつものこと。