南の島のクリスマス(十年目のラブレター)

「お帰り…入ったら?アンタのうちやろ?」


  いつになく優しいお母さんの声。
   ほとんど聞いたことがない涙声。


「ただいま…」
    アタシも涙声。


そしてお父さんも「お風呂、()いとるぞ」と
     みんなして鼻声。


 薫がアタシの背中を押して中に入れるとそのまま玄関を閉めた。


 玄関の土間(どま)に落ちていく涙を見つめてたらお母さんが土間に降りてきて、優しく包むように抱きしめてくれ


  背中をさすりながら
「帰って来てくれてありがとう」と
   途切れて行く言葉たち。