あなたの願い、残酷に叶えます。

あたしは男へ向き直り、その顔を睨みつけた。


それに比べて、女も男も1年経過してもさして変化はなかった。


女など、いいおしろいを付けているようで、肌の様子は昔よりもよくなっている。


どうしてそんなものが手に入ったのか、想像に難しくない。


「なんだアザミかぁ。帰ってきたのか。さぁ土間なんかに突っ立ってないで、部屋に入って」


途端に男の声が柔和になる。


でも、あたしは猟銃を下さなかった。


しっかりと男の額に的を定めたままだ。


「ここまで1人で戻ってきたの? 大変だってでしょう」


女がうやうやしく微笑みかける。


でも、その頬が少しひきつっているのがわかった。


あたしが銃を撃てないと思っているのかもしれない。


確かに2人ともあたしの恩人だ。


2人がいなければ、幼かったあたしなど簡単に野垂れ死にしていただろう。


恩があることは理解している。


でも、今は怒りの方が大きかった。


許せないと思った。


あたしを山賊に渡した後、この2人がどれだけ裕福な生活をしてきたのか、見てしまったから。


その間、あたしは奴隷のような1年間を過ごしてきたというのにだ。