「あれ、どーしたの。可愛い顔が台無しだよ?せっかく会えたんだから、もっとうれしそうな顔してほしいなあ」
「ひぃっ、月希せんぱい……」
な、なんでこんなところにいるの……!!
おまけに、瑞月くんが一緒のときに遭遇するなんて、運悪すぎないかな……!?
「あっ、えらいね。僕のことちゃんと下の名前で呼んでくれて」
幸花ちゃんは目を輝かせて、このやり取りを見てるし。
天木くんも笑いながら、瑞月くんのほうをジーッと見てる。
瑞月くんは……見れないです、見れません!
だって、さっきから黒いオーラがメラメラ見えるもん……!
「今ここに一緒にいるのは同じクラスの子なのかな?」
「そ、そう…です」
お願いだから早く立ち去ってください……!
会話を広げようとしないで……!
「へぇ……」
フッと怪しく笑って、月希先輩の目線が瑞月くんを見た。

