「瑞月ってさ、陽依ちゃんが関わるとあからさまにわかりやすくなるよね」
天木くんがにこっと笑って、瑞月くんは仏頂面のまま。
わたしは隣で黙々とランチで頼んだオムライスを食べてるけど、正直落ち着かないよ!
だって、さっきから瑞月くんものすごく機嫌悪いのがオーラでわかるもん!
「目で人殺しそうだよね」
「……薫は今すぐやられたいの?」
「わー、それは遠慮しておこうかな」
「……」
「ほんとに瑞月の世界は陽依ちゃん中心で回ってるんだね。あんまり独占欲強いと嫌われるかもよ?」
「……ひよに嫌われたら死ぬし」
「うん、じゃあもうすぐ死ぬのかな?」
「なんで嫌われてる前提なわけ。ってか、薫に言われるの腹立つんだけど」
「まあまあ、落ち着きなよ。俺が言いたいのは、ほどほどにしておかないと、陽依ちゃんが嫌がるかもよって。陽依ちゃんの気持ちも考えてあげなよってね」

