「うぅ……うぬ……ぅ」

「……よ」


「うぅぅ……っ」

「ひよ」


はっ……。

なんか瑞月くんの声がするような。


パッと目を開けて、ベッドの真横を見てみれば。


「さっきからうなされてたけど」

「え、あ……」


そこにいたのは、やっぱり瑞月くんで。


いつもなら朝、わたしのほうが早く起きて瑞月くんを起こしに行くっていうのに。


最近現れた月希先輩のせいで、いろいろ考えちゃったせいで寝坊しちゃったじゃんか。



「……どーしたの。いつもなら俺のこと起こしにきてくれるのに」


瑞月くんが心配してくれてる。

優しい手つきで頭をよしよし撫でてくれるし。



「……ひよが寝坊するなんて珍しいじゃん」

「そ、そう……かな」


「ひよが起こしに来てくれないから、俺1人で起きたんだけど」


「え、あっ、ごめんね……っ!」