こんなこと言ったら、「僕に逆らうとかいい度胸してるね?」とか言われるかと思ったけど。
背中に腕を回して、ゆっくり身体を起こしてくれて。
外したブラウスのボタン閉じて、リボンもちゃんと元どおりに結んでくれた。
「はい、陽依ちゃんの言うこと聞いてあげたよ」
「え、あっ、ありがとうございます」
って、感謝するのおかしいじゃん!
勝手に脱がされたのはこっちなんだから!
「あとは、してほしいことある?」
「し、してほしいこと……。今すぐここから帰りたい、です」
「わー、それは傷つくなあ。じゃあ、一緒に帰ってくれるってことでいい?」
「よ、よくないです。えと、幼なじみ……瑞月くんと帰る約束してる…ので!」
グイグイ迫り来る先輩をうまいこと交わしたいけど、向こうのほうが何枚もうわてすぎて。

