服の中の手、また抜いてくれない。
唇が触れそうになるけど、触れない。
至近距離で、黒の瞳がとらえて離してくれない。
「ひよが可愛い声出したら……ここに痕つけよーか」
首筋のあたりに軽くキスしたあと。
「ひゃぁ……やっ」
また、さっきみたいに背中を指先で上から下までツーッてなぞられて、腰のあたりが勝手にピクッと動く。
「可愛い声出たね。んじゃ、いっこめ」
舌先で軽く舐めて、チュッと強く吸われて。
今までされたことない感覚に、身体がうまくついていかない。
そのあとも、瑞月くんは刺激を止めてくれない。
首筋を舌で舐めたり、服の中に入ってる手はいろんなところに触れてきて。
空いてる片方の手は太ももをなぞったり、全身が瑞月くんのせいでおかしくなってる。
「ほら、もっと声出して」
「あっ、や……っ」

