すると、何やら遠くのほうから巫女さんが慌てて走ってくるのが見えた。
「す、すみません……!先ほど渡した甘酒なんですが、1つだけ大人用に日本酒多めで作ってしまって!それを間違えて渡してしまって……!」
「えっ?」
1つだけお酒が多めに入ってたってこと!?
わたしが飲んだやつは、そんなお酒っぽい味は強くなかったから。
も、もしかして瑞月くんが飲んだほう!?
慌ててパッと瑞月くんのほうを見たら、なんだか足元がフラフラしてるような。
「み、みつくん大丈夫!?」
「んー……ひよー?」
あぁ、これたぶんしっかり飲んでるし、酔いがまわり始めてる!?
いつもの瑞月くんと違って、目がトローンとして、なんでかにこにこ楽しそうに笑ってるし!
普段見せてくれない笑顔も可愛いけど!
って今はそんなことどうでもよくて!

