「はぐれないよーに、ちゃんと俺の手握ってないとダメだから」
「う、うんっ」
お参りするために行列に並んで、それだけでかなり時間がかかってしまった。
たぶん1時間以上は並んでたんじゃないかな。
ようやくお参りできて、神社の中をぶらりと歩くことに。
「ずっと寒いところにいたから何か温かいもの飲みたいね」
「あそこで甘酒配ってるからもらう?」
「そうする!」
神社の人がいろんな人に甘酒を配ってるので、それをもらうことに。
たしか、中学生の頃は甘酒が本物のお酒だと思ってて、飲んじゃダメなやつだと思ってたんだよね。
今となってはおかしな話で笑えちゃうんだけど。
「んー、ほんのり甘くて美味しいねっ」
紙コップ1杯分。
美味しくてつい一気に飲んじゃった。
寒い身体に温かい飲み物はやっぱりしみるなぁって。
瑞月くんも甘いのはそんなに得意じゃないけど、寒いから仕方なく飲んでる。

