「……かなり遅くなったけど、俺から陽依に誕生日プレゼントであげようとしてたやつ」


まさかのサプライズにびっくり。

そういえば誕生日の当日は、ケガして病院に運ばれてなかなか災難な日だったっけ。

おまけにお父さんに付き合うのを認めてもらうようにって、バタバタしてたからすっかり誕生日の存在が薄くなっちゃってた。


でも、瑞月くんはちゃんとプレゼント用意してくれてたんだ。



「えぇ……ほんとに、わたしに……っ?」


「ひよしかいないよ。渡すタイミング完全に逃してたからこんなときになっちゃったけど」


「う、うれしいよ……っ、ありがとう……っ」


最近、涙もろいのかうれしくてもポロポロ涙があふれてきちゃう。


「……泣いてんの?」

「だ、だってぇ、こんなサプライズ聞いてないもん……っ」


後ろから瑞月くんの指先が、優しく目元から流れる涙を拭ってくれる。