「ひよ……。目閉じないで俺のこと見て」
「む、むり……だよ……っ」
キスで精いっぱいなのに、欲しがりな瑞月くんはもっといろんなことを要求してくるの。
「……無理じゃないでしょ」
「や……ぁ……っ」
舌を軽く噛まれて、吸われて。
びっくりした反動でパッと目を開けてしまった。
悲しくもないのに、意味もなく涙が瞳にたまってて、うるんで瑞月くんの顔がぼやけてる。
息も苦しくて、頭の芯まで溶けそうなくらい……おかしくなっちゃいそう。
「……かわいー。たまんないね、その顔」
ニッと笑って、また唇に軽くキスを落とす。
唇が少しずつ動いて、やわく噛んで逃げても追いかけてくる。
「……もっと、ひよの可愛いとこ見せて」
「ぅ……っん」
キスしながら、瑞月くんの指先がツーッと喉のあたりをなぞってくる。