どんどん瑞月くんの顔が近づいてきて、キスされると思ってギュッと目をつぶると。
どれだけ待っても、唇にやわらかい感触が落ちてくることはなくて。
かわりに太ももの上に何かが乗っかったような気がして、パチッと目を開けたら。
「とりあえず、ひよの太もも貸して」
「へ……っ」
瑞月くんの髪が太ももにちょこっとあたって、くすぐったい。
猫みたいに甘えてきて、お腹のあたりに顔を埋めてギュウッてしてくるから。
「み、みつくん、くすぐったい……っ」
「……ん?」
わざと聞こえないふりをして、無視する瑞月くんは確信犯。
おまけに。
「ねー……ひよ。口さびしい」
「く、ち?」
「もっと……ひよの甘い声も聞きたい」
スカートの裾が、瑞月くんのイタズラな手によって軽く捲られて。
「ひゃっ、どこに手入れてるの……っ」
「……口にしていーんだ?」

