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「うぅぅ、瑞月くん……!いつまでこんなことしてるの……!」
「俺が満足するまで」
「ま、満足って」
「緊張しすぎて疲れたから無理……」
あれから結局、お父さんと少し話してから正式に付き合ってることを認めてもらえた。
まさか、こんなあっさりと話が進むと思ってなくて何もかもが拍子抜けしてばかり。
瑞月くんは何年も気にしていて、今日お父さんと話をするのに相当いろいろ考えてたみたいで、かなり疲れたみたい。
今はわたしの部屋で2人で過ごしてるんだけど。
お母さんが気を遣って、せっかくだから2人で過ごしたらって言ってくれて、お父さんと出かけて今は家にいない。
夜遅くに帰ってくるとか言ってたっけ。
部屋で2人っきりになってから、瑞月くんはわたしにベッタリ引っついたまま。
まるでくっつき虫みたいに、わたしからぜったい離れようとしないの。

