こ、ここはわたしがなんとかしなきゃいけないのかも……しれない!
何も考えずにテーブルを軽く叩いて、勢いで椅子から立ち上がってしまった。
「陽依、どうしたんだ?」
「え、あっ、えと……」
うぅ、わたしのバカ……っ!
後先考えずに行動するからダメなんだって。
瑞月くんみたいに、もっと冷静に落ち着いて喋ること考えればよかったものの。
「何もないなら座りなさい」
「う……はい……」
役立たずのわたしは結局何もできないまま。
このまま、お父さんの許しをもらえないって気分は落ち込んだまま。
重い空気が流れるかと思いきや。
お父さんから驚きの発言が。
「ところで2人ともまだ付き合ってなかったのか?」
たぶん、いま「え?」って思ってるのは、わたしだけじゃないはず。
この場の緊張感が一気にバーンっと崩れていったような。

