わたしがケガをして完全に回復するまで思った以上に時間が過ぎてしまい……。


気づけば10月の中旬に入っていた。


今日は土曜日で、瑞月くんがわたしの家に来ることが決まってる。


もちろん、この日を選んだのは、わたしのお父さんの仕事がお休みだから。


瑞月くんときちんと気持ちが通じ合って、それで一件落着かと思いきや、そう簡単にはうまくいかず。



「珍しいな〜。陽依がお父さんに家にいてほしいってお願いしてくるなんて」


わたしの前で、朝ごはんを食べながら新聞を広げてそんなことを言うお父さん。


「きょ、今日は……その、お父さんに話したいことがあるっていうか」


「話したいことか。なんだなんだ、気になるな〜、早く教えてくれないのか?」


「そ、それは瑞月くん……が来てから話すから!」


「そうか。瑞月くんも来るのか?」

「う、うん」