とりあえず自分のことより女の子を守らなきゃって、重力に逆らえないまま落ちていく中、女の子の身体をしっかり抱きしめて。
そのまま、身体が硬い地面に打ち付けられた。
あぁ、せっかくの誕生日なのに、階段から落ちるなんてついてないにもほどがあるよ……。
身体も痛いし、頭も軽く打ったのかピリッと痛くて、意識がどんどん遠のいていく。
ボヤッとする意識の中、女の子が泣きながらわたしの身体を揺すってるのが見えて。
わたしと女の子が落ちたのを見ていた周りの大人が駆けつけて、慌ててどこかに電話してる姿が見えて。
とりあえず……女の子はケガしなくて無事だったのかなって安心した途端。
……プツリと意識が飛んで切れた。

