「あ、陽依ちゃんもおはよ」

「お、おはよう、天木くん!」


瑞月くんに向いていた視線が今度はわたしに向いて、笑顔で挨拶してくれる天木くん。


いつもそうだけど、基本的にわたしと瑞月くん。
幸花ちゃんと天木くん。4人で一緒にいることが多かったり。



すると、寝ていた瑞月くんが急に顔をむくっと上げて、天木くんを見てた。


「あれ、瑞月起きてたの。おはよう」

「……」


「なんか機嫌悪そうだね?」

「……薫のせいだけど」


「俺なにかしたかな?」


「陽依ちゃんとか馴れ馴れしすぎ。今すぐ綾瀬さんに撤回して」


「ははっ、今さらだね。ってか、それ耳にタコができるくらい聞いてるよ」



瑞月くん拗ねた顔。

天木くんにこにこ笑顔。


「せっかく仲良くしてるんだからいいでしょ?瑞月ってほんとに心が狭い男だね」


「……薫に言われたくないんだけど」