すぐさま繋がれていた手をパッと離した。


すると、気分屋の瑞月くんは何も言わずにわたしの隣に座った。



普段、わたしと2人でいるときの瑞月くんは、わりと喋ってくれるほうだけど。


学校にいるときの瑞月くんは、あんまり人と喋りたがらないし、常に寝てることが多かったり。

たまに授業をサボってどこかにいっちゃうときもあるし。


でもね、瑞月くんは超天才だから、授業サボっても成績はいつもトップクラスなの。



「相沢くんも陽依ちゃんのことが可愛くて仕方ないんだろうねっ」


「そ、そんなそんな……っ!」


「だって、相沢くんって陽依ちゃん以外の女の子とほとんど話さないんだよ?喋りかけてもスルーされるみたいだし。噂だと遊びとかに誘っても、ぜんぶ断ってるみたいだし!」


「うぅ、それは幼なじみだから話してくれるだけ…の可能性が高いような」