独占欲全開なモテ男子と、幼なじみ以上になっちゃいました。




「か、返してください」

手を伸ばせば、ひょいっと軽くかわされて返してくれない。


「どうしても返してほしい?」

「ほしいです」


「幼なじみの瑞月くんからもらったものだから?」

「そ、そう……です」


「それなら返したくないなあ。このまま奪ったままにしたら幼なじみクンはどんな反応するかな?」


油断してたかもしれない。

助けてくれた優しさを見せられて、忘れてたけど。


月希先輩も何を考えてるかわかんなくて、とても危険な人だってこと。



「それに、今こうして僕の部屋に陽依ちゃんがいることを幼なじみクンが知ったらどう思うかな?」

「ど、どうって……」


「僕いま一人暮らししてるんだよね。つまり、今ここには僕と陽依ちゃんしかいないんだよ」


つまり、ここで2人っきり。


「でも安心してね。さっき怖い目に遭ってるから無理やり何かしようなんてことは考えてないから」